空想小説Vol.1(実在の人物とは関係ありません)

  • accenly
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2 年 4 ヶ月 前 #5742 : accenly
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  • FluepeMup
  • FluepeMup さんのアバター トピック作成者
2 年 7 ヶ月 前 #5191 : FluepeMup
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  • trourgy
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2 年 8 ヶ月 前 #5046 : trourgy
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  • 新家 和
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4 年 6 ヶ月 前 #4531 : 新家 和
野村倫子が事務所に現れてから3年後。
わたしは、半年前にナショナル・ゴールドを退社し、横浜の中華街の近くで、小さなアクセサリーショップを営んでいる。
毎日の売上げは微々たるものだが、同年代のOLと比較して破格の退職金を頂いたので、まあ数年間はやっていけるだろう。

現在のタケさんの秘書は野村倫子が務めている。
親子で事務所に現れてから数ヶ月後、タケさんは倫子をスタッフに採用した。
彼氏の影響で英会話ができる倫子は、当初、海外との事務連絡を担当していたが、次第にタケさんの出張に同伴する回数が増えていった。
タケさんからクビを宣告された訳ではないのだが、秘書としての仕事が段々と倫子にシフトしていくのを感じたわたしは、そろそろ潮時かなと思い、退職を申し出た。
タケさんも倫子を重用していることに負い目を感じていたようで、退職金以外にもショップ開店の費用を一部出してくれたりと、それなりに気を遣ってくれたので、特に後腐れは無い。


平日の午後、ショップで店番をしていると、スマホに平田青葉からの着信があった。
タケさんと倫子が海外出張中なので、サボって電話してきたらしい。
「タケさん達はアメリカ出張?」
青葉に尋ねると、意外な国の名前が返ってきた。
「今、中東のドーハに行ってるのよ。理華、昔、芦屋に住んでる横田さんってお客さんのところに社長と行ったことあるでしょ!?あの人、ドーハで不動産ビジネスをやってたみたいなんだけど、現地でトラブっちゃって社長に解決を依頼したみたい。それで社長も妙に張り切っちゃって観光気分で直ぐ飛んで行ったわ。」

横田さん。思い出した。そういえば、タケさんがドーハがどうとか言ってたな。
しかし、会社として海外出張自体は珍しくないが、中東の国とは全く縁が無い。タケさんもプライベートで行ったことが無い筈だし、安請け合いして大丈夫なんだろうか。
  • 新家 和
  • 新家 和 さんのアバター トピック作成者
4 年 7 ヶ月 前 #4517 : 新家 和
野村親子が来所してから3週間後、野村倫子が再びナショナル・ゴールドを訪れた。
前回は父親同伴だったが、今回は彼氏と思われる若い男性と一緒だ。
応接ルームで談笑しているタケさんの声は、相変わらず弾んでいる。
「僕と彼女は横浜の大学で同じサークルに入っていました。横須賀の飲食店でバイトしてたのでアメリカに興味があって、将来、留学したいなと思っています。」
「彼女から、東山さんはアメリカの資産家相手にビジネスをしていると聞きました。ぜひお話をお伺いしたいです。」
彼氏はアメリカ国内の様子や稀少金貨ビジネスのことをタケさんに色々尋ねていた。
タケさんも、若者が自分を慕ってくれていると思ったのか、
「人を信用することがまず第一。これが出来なければ何も進まない」
「お客様に信用してもらうために、べらぼうな価格で販売することはしない。お客様の利益が大事」
「今の政治家や官僚、公務員には公僕の自覚も責任感もない」
等々、経営セミナーじみた話をしている。
今時こんな話しても若い人には響かないよねえ、などとスタッフの平田青葉や石井さんとヒソヒソ話をしていたが、彼氏の方はタケさんにかなり心酔していたようだ。
事実、数日後に彼氏から稀少金貨購入申し込みのメールが届いていたのである。

一方、倫子は継続的にタケさんとメールのやり取りをしていた。
なぜ、やり取りをしていたことが分かったのか?
通常、お客様との打ち合わせに関するメールについては情報共有のため私のメールアドレス宛にccで送信されるのだが、タケさんが倫子への返信メールも誤って私に送信したのだ。

野村倫子様
メール拝見致しました。
倫子さんご自身が淡々と自分の勉強を進め、知識を深め、そして自分の資産を守り、自分の人生を守る準備をしておくことなのです。
いざとなったら、全てが崩壊します。
何をしても意味を成さないのです。
ならば、ご自分だけでもその日の為に準備をしておくのです。
ご実家の資産は守れないかも知れませんが、少なくとも、どのように動けばよいか事前に
シュミレーションをしているわけですから、混乱には巻き込まれないように対応できます。
命は守れます。

資産家になる最も簡単な方法は、本当の資産家と付き合うことなのです。
この付き合うというのは、生活態度・考え・知識を普通の付き合いを通じて感覚的に得ることなのです。
資産家は、皆、独特の感性を持っています。そして、皆、基本があります。
無駄な時間を過ごさないという基本です。
いつも勉強し、研究しています。
だからこそ、資産家になり、資産家を維持できているのです。
お金持ちは一過性のものであり、勉強もせず、いたずらに時間を無駄に過ごしています。

倫子さんが成長するには、この資産家を横において、色々なことを吸収することなのです。
そうすれば、プライベートバンカーに何が求められているか、お分かりになられると思います。
私が今あるのは、まさに、資産家の方の引きがあったからです。
わがままでどうしようもない幼児性を持っている資産家が多いですが、それを分かれば

これほど面白い”生き物”はありません。
お昼を食べに、ニューヨークからパリまでファーストクラスで行くことを平気で行うのです。
『お昼食べにいくからパスポート用意して』と言われて、気がつけばJFK空港。
そして、機内へ。
唖然という他ありませんが、このような遊びをするのも資産家なのです。
でも、普段は物凄いしまりやでもあるのです。
この”生き物”は煮ても焼いても食えない、というまで分かれば、本当の意味でのプライベートバンカーになったことになります。
頑張ってください!


このメールを読んだ私は、これから何かが大きく変わる予感がした。
  • 新家 和
  • 新家 和 さんのアバター トピック作成者
4 年 8 ヶ月 前 #4508 : 新家 和
大阪出張から1週間後、ナショナル・ゴールドのオフィス。

応接ルームでは、タケさん、埼玉の野村さんと娘さんの三人が談笑している。
応接ルームといっても、オフィスの一画を簡単なパーテーションで仕切っているだけなので、会話の内容は耳に入ってくる。

「私も仕事柄、日本経済や世界情勢のニュースには注意を払っているのですが、娘は心配性というか、私以上に国の財政問題や金融危機の話題に敏感で、今回も娘がインターネットでナショナル・ゴールドさんのサイトを見つけて、話を聞きに行こうと無理やり誘われましてね。」
そう話す野村さんだが、口調は弾んでいて、娘から誘われてまんざらでもない感じだ。
白いワンピース姿の娘さんは、二十代半ばのお嬢様風情で、自ら進んでココに来た割にはあまり喋らない。
「若い頃から国内や世界の動きに興味を持って自ら行動するのは、中々出来ることではありません。お父様の素晴らしい教育の成果だと思いますよ。」
タケさんも上機嫌で野村親子を持ち上げている。若い女性がわざわざ自分に会いに来てくれたのがよほど嬉しかったのか!?

1時間あまり話が続いた後、稀少金貨を数点購入する方向で商談が成立したようだ。
野村親子をお見送りするため、私も玄関に向かう。
帰り際、娘さんは、
「東山さんと直接お話できて良かったです。金貨や経済のこと、また色々教えてください」
と言って礼をした。

応接ルームのテーブルに名刺が2枚置いてあった。
1枚はお父さんのもので大手証券会社の営業部長という肩書きだ。。
もう1枚は娘さんの名刺だろう。同じ証券会社の支店名と「野村倫子」という名前が記されていた。
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